ライナスの米国株投資術

ライナスの米国株投資術

NYSE上場米国系企業(の、日本法人)に勤めるライナスの米国株式投資記録。投資方針や成績、雑感など書いていきます。

【雑感】しばらくハイテクは重いかな

 

ライナスです。

 

基本的にハイテクにポジティブでポートフォリオもハイテクメインのライナスですが、ハイテクにネガティブっぽいタイトルを付けてみました。寄稿ネタにしても良かったのですが、大した話じゃないので個人ブログの方で書いちゃいます。

 

さて、タイトルは別に釣りではありません。実際に重そうだなぁ、という印象を抱いています。

 

地合いがどうとか最近ハイテクが下がってるとかもありますが、それ以上に「盛り上がりそうなネタがない」ことが大きいかなと思っています。

 

そもそもハイグロがここまで好調だったのは、一重に「市場からの期待」でしょう。数字がイマイチでも上がる。売上が伸びてはいるものの、利益が出なければ企業としては稼げていません。

 

「将来稼げそうだ」と言う期待ありきです。しかしこれすら、定量的なものと言うより定性的なものです。つまり以下のようなイメージです。

 

①今後世の中でどんな技術が伸びるか

②投資先の企業はその技術に取り組んでいるか

③エコシステム含めその技術に取り組む環境は良好か

④本当に将来稼げそうか、進捗はどうか(ここで定量チェック)

 

金利上昇云々で市場の環境がハイグロ(特に小型)にとって悪化すると、④に懸念が出て切るので株価は妥当なラインまでに下がります。ここからが重要です。

 

「妥当なライン」を評価するのはなんだ?ということです。

 

個人的には①~③だと思っています。

 

圧倒的な期待を携え、今の数字はさておき誰もが伸びると信じて疑わず需要が高まり続ければ「妥当なライン」は切りあがり続けます。それがどれだけ冷静に見て「妥当ではない」と言われようが、その時の市場参加者にとってはあがり続ける株価こそ妥当と感じられているわけです。

 

さて、今回ハイテクの上値が重いかも、と書いたのは④が本題ではありません。どちらかと言えば①です。

 

テクノロジー界隈に身を置くものとして、AI、5G、エッジコンピューティング、自動運転、XRなど技術革新にはワクワクしています。そしてこれらが声高に叫ばれ始めた頃と比べ、徐々に現実的な技術として普及してきています。

 

テクノロジー界隈はこれらの技術をより普及させるべく努力をしています。

 

が、しかし!!

 

どうですか?技術屋ではない投資家にとって、もしかしたら技術屋にとっても、そろそろ「AI、5G、エッジコンピューティング、自動運転、XR」などのキーワードに聞き飽きていませんか?次のテーマないの?と探したりしていませんか?

 

つまり、定性的に期待が乗っかる前述の①~③部分において「飽き」が来ているということです。④を切り上げる材料がないんですよ。私も大型テクノロジー企業各社の目先の戦略を聞いても「何か去年も似たような事言ってたな」と感じます。

 

今は大枠のビジョンから、具体化に向けて細かな部分に力を入れている最中です。実証実験の過程で出てきた課題を潰し、実用化に向け努力を続けています。これには時間もお金もかかるので、しばらく今のテーマのまま進むことでしょう。

 

そうして上手く普及できれば数字に反映され、再度日の目を浴び、その技術が当初の目論見通り「世界的に必須」なものであれば新たな、盤石な地位を築くことでしょう。

 

今はその分水嶺なわけです。

 

期待先行で大きく上げ、飽きられてきたら期待よりも実態を見たくなるが、実態はまだ反映されていない。この先実態が伴えばV字回復するが、期待外れなら右肩下がりとなり、最初の期待先行部分がピークになりうるわけです。

 

ガートナーのハイプサイクルをご存知でしょうか。

f:id:guillemet0u0:20210505172153p:plain

画像はガートナー、「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2020年」を発表から

 

簡単に言えば、多くの技術が幻滅期の下り坂を下っていきそうだなぁ…ということですね。そして黎明期にある技術たちも、アンテナの高い投資家界隈では既に期待が登りつつある可能性も高いので、ガートナーが考える現実的なサイクルと、投資家が寄せる期待のサイクルには差があるかもしれません。

 

ちなみに、このグラフ(?)ダニングクルーガー効果の画像に似てますよね。

f:id:guillemet0u0:20210505173420p:plain

画像は優越の錯覚 - 一人学際から

 

人は新しい技術にせよ、自分の理解度にせよ、認識したての頃は過度の評価をしがち、ということでしょうか。

 

黎明期初期にある技術を察知し乗り換えていくのか、幻滅期に入っても啓発期~安定期に向けた成長に期待して持ち続けるのかは、投資スタイルや個人の判断によって変わってきそうですね。難しい局面です。

 

私としては今のところ、「啓発期~安定期に向けた成長に期待したい」と考えています。今のところは、ですけどね。状況が変われば考えも変わるかもしれませんから!ꉂꉂ(ˊᗜˋ*)

 

 

それでは今日はこの辺で。

明日も大吉☆(。>ω<)b

 

応援ありがとうございます。
励みになります!╭( ・ㅂ・)و
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ