結婚願望が…
すっかりなくなってしまった!!
元々自分一人が暮らす上では不満は少なかったが、強いて言えば夫婦で暮らした方が広い家でも家賃負担軽減できるかなとか、家事が出来ないわけじゃないが仕事から帰ってからやるの面倒だなとか、自分の子どもが欲しい以外にはそんなところだった。
が、リモート勤務になり家事は朝、昼休みで十分こなすことが出来るようになり、郊外に引っ越したことでそこそこの広さでも大した負担ではなくなり、更に食洗器など家電を投入して家事の手間も減り、仕事とプライベートの自由な時間は概ね半々くらいになりつつある。
若い頃はいざ知らず、歳を取るにつれ…そして仕事を通じてすっかりサイコパスになり、あまり感情と言うものがなくなってしまった。心からの恋愛もサッパリで、せいぜい性欲か損得のどちらかでしか判断できなくなってしまった。
それなりに女性と会話する機会もあるが、概ね社交辞令の塊で、営業活動を行うかのように空気を読んで上手いこと話を進めるか、それにも飽きて興味が薄れれば適当に自分語りでもして食いつきが悪けりゃオサラバと言った具合だ。
まぁ、そもそも大人になると他人を測る物差しが充実しすぎてしまうので、斜に構えがちな上に、私は自己肯定感の強いタイプ、もっと言えば傲慢の塊のようなタイプなので、相手に何かしらの価値を見出せないと興味を抱けない。情がわかないのだ。
これは相手が老若男女問わずで、路傍の石と捉えてしまうとどうでも良くなるし、相手もそれに気づくだろうから疎遠になって無関係な状態に戻るということだ。Twitterやマッチングアプリ含めネットでは相手を選びやすく、ブロックもできるから尚更こういう状態なのかもしれない。
しかしこれは恐らく俺が特別なわけではなく、あえて口にしないが「そういう人間」と言うのは増えていくんじゃないかなと思う。あるいはすでに溢れかえっているのかもしれない。
現代は昔より人との関係性が希薄で、娯楽やサービスが充実しており、日常に不自由がなく、そうなってくると金銭的にも生活的にも自律した人間にとって結婚のメリットが「寂しくない」とか「子どもが欲しい」とかくらいしかないのだ。
昭和ならば男は働き女は家事育児、良い年の男は嫁さん見つけて支えて貰え、何て具合に結婚してきたのかもしれないが、今は男も女も働いて家事をするし、自律していれば支えてもらう必要がなく、場合によっては相手がいることでむしろ邪魔になる事さえあるだろう。
ある程度ズボラでも良い人と完璧主義の人ではお互いマイペースが守れず水と油状態になる。デメリットが大きく、しかも人生におけるイベントが伴うのでくっ付くにせよ離れるにせよストレスがかかる。平穏な生活を望むならば避けたくなるだろう。
…と、考えると、今後は今以上に婚姻率が下がるんじゃないかな。結婚したい人はこういう「賢しさ」を自分や、同年代の相手が身に着ける前に早々に結婚した方が良いと思う。歳を取り知恵を付けると面倒になる。
この歳になっていろいろ考えると、10代のうちに出来心で授かり婚をするのが、人生のイベントに対するストレス耐性や体力的にも、面倒な事ばかり考えずに済む思考レベル的にも、勢い的にもベストなのでは?と思ってしまう。
そして狂ったゴタクを並べる香ばしい界隈を見ながら「これが親なのだから子どもはかわいそうだな」とか「自分が子を持ったらこんな連中とリアルで関わるリスクあるのか」とか「こうして賢明な人間の何割かが独身やDINKSを好むとしたら、社会のレベルは下がる一方だな」とか余計な心配をしながら、一刻も早く隠遁したいと考える独身異常男性なのであった。
おしまい。