ライナスの米国株投資術

ライナスの米国株投資術

NYSE上場米国系企業(の、日本法人)に勤めるライナスの米国株式投資記録。投資方針や成績、雑感など書いていきます。

【MSFT・IBM・AMZN・VMW・GOOGL】OS・クラウドビジネスに変革をもたらす「コンテナ」の技術とは!

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ライナスです。

 

IT業界にとっては非常にインパクトの大きい話ですが、ここではライトなレベル感で書いていきたいと思います。

 

この記事の内容に興味があるけど、難しくてよくわからない…でももっと知りたい…という方はコメント欄やツイッターにコメントいただければわかる範囲で解説できます!!

 

「コンテナ」とは?

 簡単に言ってしまえば「OSレベルの仮想化技術」です。従来、WindowsVMwareが提供してきた「ハイパーバイザ」と呼ばれる仮想化技術は「サーバーレベルの仮想化」でした。まずはこの「仮想化」の違いについて、ザックリとしたイメージを説明します。

 

サーバーレベルの仮想化

ハードウェアの上に仮想化用のOS(WindowsServer、ESXiなど)を導入し、その上に仮想マシン(仮想ハードウェアレイヤ)をたて、ゲストOS(WindowsServer、Linuxなど)を導入し、その上でミドルウェアやアプリケーションを動かすといったイメージです。

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AmazonAWSで言えばEC2、MicroSoftのAzureで言えばVirtual Machinesなど、クラウドで多く使われているIaaS型の サービスはこのタイプです。仮想化技術のスタンダードとも言えるほど広く普及しており、これ自体もかなりの技術革新でした。

 

今まではハードウェア1台に1OSと言うシンプルな構成でしたが、1台のハードウェアに複数のOSを構築できるようになりました。メリットはコストだけではないですが、わかりやすいところでは必要な役割ベースのサーバー台数分、物理的なハードウェアを購入する必要がなくなり、コスト削減に繋がっていました。

 

オンラインゲームを例を挙げますと、今まではログインサーバーで1台、ゲームを動かすアプリケーションサーバーで3台、データを処理するデータベースサーバーで1台、合計5大のハードウェアが必要だったとしましょう。これを集約し、5台分の役割を1台の物理的なハードウェアで賄えるようにしている、というイメージです。

 

しかし、企業も利益を維持すべく、仮想化技術の普及に合わせOSやMWのライセンス体系を変更を繰り返し、ハードウェアコストは節約できても、OSコストが負担になってきました。

  

 

 

 

コンテナ利用(二階建てのOS仮想化)

アプリケーションを動かす領域を1つのOS上にコンテナとして複数たてることで、アプリケーションデプロイなどを容易にしつつ、ある程度OSのコストを節約できるようになっていました。以下のイメージです(画像伸びちゃいました…)。

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OSの数が減っているのが判ると思います。この方式も今では良く使われていると思いますが、どうしてもハイパーバイザー、VM、OS分オーバーヘッドが発生し、余計なリソースを消費します。レスポンスの悪化や、余計なリソース分コストが悪化するわけです。

 

 コンテナの目指す形

そこで、ハードウェア上にはコンテナ専用OSをのせ、そこから仮想ゲストやゲストOSを介さずコンテナ→アプリケーションと搭載する方式です。

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「コンテナ用OS」と言う表現が正しいかはちょっと怪しいですが、従来のハイパーバイザーのホストOSとは異なるイメージ…ということでご了承ください。この図で行くと、MicroSoftのWindowsServer、IBM傘下のRedHatRHEL(Linux)、VMwareのESXiが必要なくなるように見えますね。

 

これだけでビジネスインパクト、あると思いませんか?

 

もしこれが広く普及したら、現行の仮想化技術やOS技術を提供するメーカーは、単純に考えれば売上を減らしかねません。現実的には需要が無くなるとまではいかないものの、ライセンスの売り方は商品そのものの在り方の更なる見直しを迫られることになる可能性は大いにあります。 

  

 

 

仮想化界の巨人もコンテナ技術に注力

先日VMwareDELL傘下のPivotalの買収を発表しましたが、PivotalはPKS(Pivotal Container Services)など、コンテナ技術に強みを持っていました。今後はVMwareが強みを持つサーバー仮想化技術と、Pivotalが強みを持つOS仮想化技術のシナジーを活かし、ビジネスを展開していくのでしょう。

 

もっとも、従来Pivotalが持っていたPKSよりもGoogleが開発し、CNCF(Cloud Native Computing Foundation)が運用するk8s(Kubernetes)にフォーカスしていくようですが、コレは非常に大きなニュースだと思います。

 

VMwareからすれば、自分が牛耳っている領域を食う可能性があるコンテナ技術は疎ましい存在であると思います。コンテナ技術への進展は、従来の仮想化技術だけでは今後のビジネスは不十分であり、仮想化技術の真価に追随する必要がある、と感じている結果ではないでしょうか。

 

もちろんそんなことは昔からお見通しで、何年も前からコンテナ技術の普及を見越した研究、開発を行いつつ、計画的にPivotalを買収し、満を持して次なるステージに踏み込んだだけ、という可能性の方が高いかもしれません。他の企業も水面下で色々仕込んでいるのかもしれませんね。

 

AWSやAzureやGoogleは既にコンテナ向けのクラウドサービスを提供していますし、グローバルでTOPレベルIT企業ではコンテナ技術はどんどん研究、開発が進み、今後広く実用化されていくのだと思います。

 

まとめ

なんだかんだで小難しい感じになってしまいましたね。

 

私はやや乗り遅れている感を抱きながら勉強中ですが、おそらく非IT業界の方は、ITの株を買っている人でもこの辺りよくわからん!あるいはそんなもの全く知らん!という方もいるのではないでしょうか。

 

先進的な技術に明るい人にはつまらない記事だったとは思います(間違っているところあれば指摘いただければ幸いです)。少しでも多くの方にITの動向の一端を伝えられたらと思います。さて、開発力や資金力に欠ける現存のクラウドベンダーはコンテナ技術の普及に対応しきれるのか、そして新たにコンテナ技術に特化したクラウドベンダーが登場するのか、今後もITの動向に注力していきたいと思います。

 

それでは今日はこの辺で。

明日も大吉☆(。>ω<)b

 

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