ライナスの米国株投資術

ライナスの米国株投資術

NYSE上場米国系企業(の、日本法人)に勤めるライナスの米国株式投資記録。投資方針や成績、雑感など書いていきます。

【テクリテ連載】5Gへの期待&誤解と5G頼みの欠点【第八回】

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テクリテ連載第八回です。

お題は「5G」です。

 

まずはテクリテ連載についてご一読ください。

guillemet0u0.hateblo.jp

 

①5G関連への期待について

以前5G関連の記事を書いています。未読の方はこちらも是非参照してください。

guillemet0u0.hateblo.jp

guillemet0u0.hateblo.jp

 

内容が被るので、ココでは5Gの利点などはサラッとまとめます。前回の記事でビッグデータ×AIで実現される自動運転などは低遅延、同時多接続可能な5G通信とセットで活用される…的なことを書いていました。

 

ビッグデータ×AIのセットのみで5Gを必要としないものもあれば、AIとは関係なく5Gのみで活用されるサービスも沢山あるでしょう。IoTやリモートオフィス、自動運転etc…期待は高まります。

 

さて、ITの専門家相手なら書くまでもないかもしれませんが、テクリテ連載は非IT専門家の一般の方向けでもあります。今回は誤解と欠点について書いていこうと思います。

 

 

②5Gの誤解

そんな誤解しとらんわ!と言う方は、ごめんなさい。5Gは無線通信規格において画期的と言われるもので、低遅延、同時接続数が多い、通信速度がはやい…などの特徴があると言われています。

 

通信速度はとある実験では実測で「762Mbps」だそうです。実測でこのスピードが出るのなら、かなり速いですね。昔の有線(ADSLくらい?)は理論値100Mbpsで利用している環境が多かったと思うので、理論値の7倍くらいの速度です。理論上1Gbpsも可能?と言われるWiMAX 2+ / au 4G LTEは、実測だとエリア次第ですが10~30Mbpsくらいでしょう。

 

ただ、近距離有線接続では理論値400Gbpsの接続もあります。伝送の都合で遠距離は難しかったり、実測400Gbpsも出ない可能性は高いですが、有線の方が早い規格があります。つまり5Gは全ての通信で最速になるわけではないです。

 

当たり前だろ、って思われるかもしれませんが、世界最速通信登場!みたいなイメージもあります。速度「だけ」見ればそこまでではないということですね。また、実測値もまだ5Gが普及しきっていないので、普及後の混線なども考慮されていないと思います。遅延や同時接続時の制約が4Gより改善されているとは言え、普及すれば多少は実測値への影響も出てきてしまうでしょう。

 

そして私も一口に「5G」とだけ言われると、どのフェーズを指しているのかわからないのですが…5Gは「NewRadio」と言う規格です。しかし完全移行にはまだまだ時間がかかり、従来の4G(LTE)を強化した「eLTE」と併用されます。

 

なので我々が期待する5G(完全なNewRadioオンリー)は次の欠点も含め課題も多く、まだまだ実現が先の話です。この辺りを深堀りできる記事を貼っておきます。かなり専門的なので興味ある方だけ見てみてください。

www.ni.com

 

5gmf.jp

 

 

 

③5G頼みの欠点

5G頼みのサービス普及には欠点があると思っています。それはカバーエリアです。すでに対策は検討されていますね。そもそも5Gは電波のエリア4Gより狭いと言われています。ビームフォーミングなどの技術と併用したり、基地局を多数展開してカバーしようとしています。 

www.sankei.com

 

自動運転やリモートオフィスが5G通信ありきで動く場合、5G通信が使えるエリアでしか活用できません。都心→都心のリモートオフィスも良いですが、せっかくリモートオフィスが可能になるならやはり地方から活用したいところです。

 

しかし5Gエリアが都市部だけの場合、地方からリモートオフィスが活用できません。また、自動運転もエリア内は手放しで平気なのに、エリア外に出た瞬間手動に切り替わるようでは…どうなるのでしょうね。そのままでは事故ります。

 

おそらく地図情報などと連携し、警告を出したり、端に寄せて一度止まるなど対応はありそうですが、みんながそうしたらエリア境界線が渋滞しますね。日本は土地が狭いのでまだマシかもしれませんが、米国広いためカバーエリアには限界がありそうです。

 

この利用エリアの限定は、自動運転の法整備や、リモートオフィスの企業での採用の障壁になりかねません。制度上利用可能でなければなかなか普及しませんし、普及しないと市場が小さく、開発企業への利益還元は期待よりもスローペースになってしまうことでしょう。

 

もっとも、世界レベルのハイテク企業や、技術推進を考える各国政府が考えなしで開発・普及を検討しているとは思えませんので、前述の信号利用も含め対策してくるとは思います。世の中の動向には注目しておきたいところです。

 

 

それでは今日はこの辺で。

明日は大吉☆(。>ω<)b

 

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